和歌山県広川町の海岸で2020年、電気コードのようなもので腕が結ばれた状態で遺体で見つかった男性2人に対し、自殺をそそのかした疑いが強まったとして、大阪府警は11日にも、自称占師の女(62)=大阪府河内長野市=を自殺教唆容疑で逮捕する。捜査関係者への取材でわかった。 捜査関係者によると、2人は50代と60代の知人同士。和歌山県警は遺体発見時、事件性はないと判断していたが、別の男性の証言から今回の容疑が発覚した。 2人の死亡から4年近く経った昨年、女の占いを受けたという男性が、女から「信仰心を試す」「親の命をどうにでもできる」などと言われて恐喝された、と大阪府警に相談に訪れた。 この男性は、女の周囲にいた男性が死亡したとの情報があると説明。府警が調べると、死亡した2人が女と近い関係にあったことが判明し、府警が再捜査していた。 捜査関係者によると、女は20年、50代と60代の男性2人に自殺をするようそそのかした疑いがもたれている。府警は、女と2人の間には上下関係があり、占いの一環だなどとする女の指示に2人が従い、海に入った可能性があるとみて調べている。