伊藤詩織のドキュメンタリー映画『ブラック・ボックス・ダイアリーズ』が、世界中の多くの国で観られるようになった。ただし見られない国もある……。彼女の出身国である日本だ。 2015年に東京のホテルで性暴力被害を受けた後、伊藤詩織は自分の個人的な闘いを、ほかの女性が同じ経験をしないようにする機会に変えた。警察や裁判所の態度に失望した彼女は、勇気ある決断をし、事件を公表した。 警察上層部や検察の敵意と無関心と戦いながら、彼女はベストセラーを書き上げ、タイム誌の「2020年世界で最も影響力のある100人」に選ばれた。『ブラック・ボックス・ダイアリーズ』は約60カ国で上映され、この部門で日本が初めてアカデミー賞にノミネートされた。