世界的な名手、ランフランコ・デットーリ騎手(54)が自己破産の申請を行うと発表したことについて13日、英国を中心に欧米のメディアが報じた。同騎手は過去に雇った顧問税理士が行った節税対策に関連し、英国の歳入関税庁(HMRC)から脱税の指摘を受け、交渉していることが昨年、明らかになっていた。 米国の競馬メディア「ポーリック・レポート」はレーシングポストの記事を引用する形で、今回のニュースを伝え、「デットーリは所得税問題を抱えた最初のチャンピオンジョッキーではない。偉大なレスター・ピゴットは刑務所行きとなったが、その後に復帰し、90年のBCマイルをロイヤルアカデミーで勝って優勝したことで有名です」と紹介している。 英国では過去に英ダービーを史上最多9勝している伝説の名手、レスター・ピゴット(22年5月に86歳で死去)が調教師に転身後の1987年に脱税で逮捕され、3年の実刑判決を受けている。ピゴット氏は服役後に騎手として現役復帰を果たし、復帰から10日後の90年BCマイルをロイヤルアカデミーで制覇(当時54歳)。92年にはロドリゴデトリアーノで英2000ギニーを制し、英国クラシック30勝目を挙げ、95年に正式に現役を引退している。