3月13日からネットフリックスで配信されている、ドラマ『アドレセンス』が話題だ。ネットフリックスの英語作品における全世界ランキング(3月10日~3月16日)では初登場1位を獲得し、批評家からの評価も高い。海外ではこの作品がきっかけとなり、子供のSNS利用制限に関する議論が改めて注目されている。 『アドレセンス』(直訳すると「思春期」)の題材となるのは、10代の殺人事件。同じ学校に通う女子生徒を殺害したとして、13歳の少年が逮捕されるところから物語がはじまる。子供たちがSNS社会に浸り、過激な思想に傾倒する危険性を訴える作品だ。 この作品が焦点を当てる問題として、ネット上の女性嫌悪(ミソジニー)やインセル文化があると、英紙「インディペンデント」は伝えている。 インセルとは、異性との交際経験を持てないことを理由に女性を敵視するネット上の男性グループ。欧州では、インセルを自称する男性による犯罪が後を絶たない。 『アドレセンス』の脚本家ジャック・ソーンは、少年たちが少女を刺殺する事件に衝撃を受け、制作をはじめた。米紙「ニューヨーク・タイムズ」によれば、ソーンは16歳以下のSNS利用を禁止する法案を可決するべきだと訴えている。 ソーンは「8歳の息子がスマートフォンを手にしたとき、彼も過激な思想に遭遇するのではないかと恐怖を感じた」と同紙に語っている。