「人の絵でしかできない表現を」 捜査用の似顔絵、若手警察官が学ぶ

事件の捜査に使用される似顔絵を描く技術を高めようと、京都府警本部で16日、講習会があった。府内の若手警察官ら49人が参加した。 講師は京都市立芸術大学の飯田真人教授。鉛筆で似顔絵を描く際のポイントをスライドで説明した後、線の強弱や輪郭の描き方などを指導した。講義後は2人一組で警察官役と目撃者役に分かれ、目撃者役の証言を頼りに警察官役が容疑者の顔を描いた。 指導を終えた飯田教授は「今後はAIが似顔絵を描くことも可能かもしれない。人の絵でしかできない表現を持ってもらうことが課題」と話した。 府警鑑識課によると、府警には技術力の高い似顔絵指導員3人と似顔絵捜査員60人がいる。昨年は139件の事件で似顔絵が作成され、うち19件が容疑者の逮捕や特定につながったという。 中京署地域課の三井茉優(まひろ)巡査(20)は得意な絵を仕事に生かしたいと講習会に参加。「普段は何かを見ながら描いていたので、何も見ずに描くのが難しかった。プロの描き方は意識が違うな」と話した。(木子慎太郎)

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