上層部批判で解任のロシア軍元司令官、詐欺罪で禁錮5年

【AFP=時事】ロシアの裁判所は24日、ウクライナでの従軍中にロシア軍上層部を批判し、昨年解任された元司令官に対し、詐欺罪で禁錮5年を言い渡した。 ロシア南部軍管区第58軍の司令官だったイワン・ポポフ元少将は、軍内部の問題を公然と指摘し、軍指導者が前線の兵士たちを裏切っていると非難したことにより、2023年にウクライナでの部隊指揮官の職を解任された。 その1年後、ポポフ被告はロシア大統領府(クレムリン)による国防省の粛清人事の一環として、ウクライナ南部ザポリージャ州で防御施設建設用の資材を盗んだ疑いで逮捕された。 ロシア連邦捜査委員会は、24日に西部タンボフの裁判所がポポフ被告を有罪とし、禁錮5年を言い渡したと発表した。 検察は被告が「軍事目的のために用意された圧延鋼材1700トン以上を盗み、それらが軍部隊に引き渡されたとする虚偽の申告を意図的に行った」と非難した。 ロシア当局は昨年、ウクライナ侵攻開始から2年以上が経過する中で、軍および国防省の複数の高官を詐欺や賄賂の疑いで逮捕した。 捜査関係者によると「ポポフ被告は禁錮刑に加え、少将としての軍階級も剥奪」された。 ポポフ被告は当時発表した音声メッセージで、ロシア側に「多数の死傷者」が出ていると主張したことで軍指導部の注意を引き、解任されたと述べていた。 ポポフ被告の逮捕は、彼を勤勉で尊敬に値する司令官として称賛するロシアの有力軍事ブロガーたちの批判を招いた。【翻訳編集】 AFPBB News

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