秋田県発注の道路補修工事を巡り、県職員の男と工事業者の社長と社員が逮捕された贈収賄事件で、県は30日に県議会で陳謝するとともに、職員に聞き取り調査を実施する方針を示しました。 この事件は、県建設部建設政策課の主幹・齊藤一人容疑者(56)が収賄の疑いで、青森県の工事業者「大成産業」社長・長谷川武哉容疑者(81)とこの会社の社員・御所野富雄容疑者(77)が贈賄の疑いで逮捕されたものです。 齊藤容疑者は、県秋田地域振興局建設部で班長だった2022年度に県が発注した道路補修工事で、設置する柵を金属製から大成産業が取り扱う木製に変更させたほか、別の工事でも大成産業が業務の再委託先となるよう便宜を図り、見返りに長谷川容疑者と御所野容疑者から現金200万円を受け取った疑いが持たれています。 30日に開かれた県議会建設委員会で、建設部の幹部から事件の経緯が説明されましたが、2024年にも同様の事案で県職員が逮捕されているため、委員から厳しい意見が相次ぎました。 佐々木雄太委員: 「前回のヒアリングの甘さがあったのではないかと言わざるを得ない」 県建設部・小野潔部長: 「その通りに受け止める必要がある。どうすれば膿を出し切ることができるのか、考えていきたい」 また県は、建設部の全ての職員を対象に聞き取り調査を実施する方針を示しました。 さらに、2024年と今回の事案で逮捕されたのはいずれも秋田地域振興局建設部に勤務していた職員で、委員から「つながりはなかったか」と指摘されましたが、県は「ない」との認識を示しました。