大阪府警は12日、府内に住む男女2人が警察官をかたる詐欺被害に遭い、計約4億円をだまし取られたと発表した。偽の逮捕状などを送って信用させる手口で、府警が注意を呼びかけている。 特殊詐欺捜査課によると、4月下旬に80代女性に兵庫県警などを名乗る男性から電話があった。女性の口座が詐欺事件の振込先になっていると言われ、逮捕状や捜索差し押さえ許可状の画像も送られてきた。 「このままだと逮捕されることになる」などと指摘された女性は、指示に従って金の延べ棒や金貨など時価総額約2億7000万円を玄関先に置いてだまし取られた。 70代男性も3月下旬から4月下旬に警視庁などを名乗る男性から電話を受けた。「口座が事件に使われている」などと言われ、相手が指定する口座に計1億3000万円を振り込んだ。 府警によると、9日現在で警察官をかたる詐欺被害が府内で約300件発生し、被害額は約21億2700万円に上っている。【井手千夏】