【AFP=時事】米連邦大陪審は13日、不法移民が逮捕を免れるのを手助けしたとして逮捕・拘束されていたウィスコンシン州の裁判官を司法妨害罪で起訴した。 ドナルド・トランプ大統領は1月の就任以降、不法移民の徹底的な取り締まりを公約に掲げているが、同氏は適正な手続きを順守していないとする複数の裁判所と対立している。 起訴されたウィスコンシン州ミルウォーキー郡巡回裁判所の裁判官ハナ・デュガン被告(66)は先月、逮捕された。司法妨害罪で有罪となれば、5年以下の禁錮刑を科される。 デュガン被告は、移民税関捜査局(ICE)捜査官をはじめとする連邦捜査官が、裁判所の廊下でメキシコ国籍の男を拘束しようとしているのを知り、法廷から逃れるのを手助けしたとして起訴されている。 デュガン被告の逮捕は民主党の激しい反発を招く一方、共和党の一部からは称賛された。 米連邦捜査局(FBI)を監督するパム・ボンディ司法長官はFOXニュースで、デュガン被告の逮捕を擁護し、不法移民をかくまった場合、「私たちは見つけ出す」と厳しく警告していた。 起訴状によると、事件は4月、デュガン被告が勤務する裁判所で発生。連邦捜査官が軽犯罪で起訴されていた不法移民の男(30)を逮捕するために同裁判所を訪れた時、デュガン被告は「明らかにいら立ち、対決的で怒りに満ちた態度を見せ」、不法移民の男を捜査官から遠ざけるために陪審員用のドアを使って法廷から連れ出したとされる。 不法移民の男は裁判所の建物外に出たが、捜査官から逃走しようとしたところを逮捕された。【翻訳編集】 AFPBB News