4月、島根県松江市の40代の女性が200万円をだまし取られる特殊詐欺被害にあいました。 警察や検察を名乗る男女が代わる代わる電話口に登場したり、1週間にわたり行動を監視するなどしお金をだまし取った詐欺の手口。 今回、BSSは、同じ手口で被害にあった東京都の男性に話を聞くことが出来ました。 山口さん(仮名) 「まず、NTTから電話がきて、『あなたの携帯が不正利用されています。この状態だと2時間後に利用停止されますので、『1』のボタンを押して確認してください』という電話がきました」 山口さん(仮名)は、東京都在住の31歳。 東京大学を卒業し、現在、塾講師として働いています。 その山口さんの携帯電話が鳴ったのは4月14日の午前9時20分頃。 自動音声でNTTを名乗る先に誘導され、まず、電話口にはオノという男が。 オノは、山口さんに「#110」を押させ、福岡県警につなぐと伝えました。 そこで登場したのが、福岡県警捜査二課「坂東豊」と名乗る男。 山口さん(仮名) 「奥の方から「『山口(仮名)』に容疑者として逮捕状が出ています」と、電話の向こう側で警察官同士のやりとりをしているように見せかけて、本当の警察のように思わせて、『あなたの名前で逮捕状が出ていますので、今から取り調べを行います』と」 「『東京と福岡では現地に行けないので、電子機器を使った取り調べを行います』と」 山口さんは、詐欺に加担し、振込先に自身の口座が使われているという容疑で坂東の取り調べを受けることに。 そのやりとりで使われたのが、「シグナル」という通信アプリ。 そのやりとりの中では、巧妙に作られた「取り調べ同意書」や「供述調書」と書かれた書類が山口さんに、送られてきています。 そして。 山口さん(仮名) 「刑事から『このままだと逮捕される、逮捕されると家宅捜査がされる、口座が凍結される』過去に冤罪などで誤認逮捕された事例などを持ち出してきて、私に、逮捕されることの恐怖心をあおった」 「そうならないために、『優先調査という措置がある』と」