北海道北見市にある自宅で、同居している父親を包丁で切りつけ殺害しようとしたとして、45歳の男が逮捕されました。 現場では男に対して警察官がけん銃を発砲しました。 一体なにがあったのでしょうか。 (林記者)「住宅街には規制線が張られ、いまも近づくことはできません。きのう夜、この場所で警察官はけん銃を発砲しました」 (斉藤容疑者の通報)「おやじと包丁を使ってけんかになった」 このように自ら通報したのは、殺人未遂の疑いで逮捕された、北見市とん田東町の自称・無職、斉藤大佳容疑者45歳です。 斉藤容疑者は6月12日午後7時ごろから午後7時半ごろまでの間、自宅で同居する80代の父親を包丁で切りつけて殺害しようとした疑いが持たれています。 父親は首を切られるなどのけがをしましたが、命に別条はありません。 なぜ、親子間で起きた事件で警察官がけん銃を発砲したのでしょうかー 警察によりますと、警察官が現場に駆けつけた際、自宅の前には包丁を持ったままの斉藤容疑者と父親がいました。 警察官は包丁を捨てるよう説得しましたが、斉藤容疑者は包丁を向けて威嚇。 さらに突然近づいてきたため、30代の巡査部長がけん銃を1発、発砲したということです。 (発砲音を聞いた人)「暑いから窓を開けていたらパンという音が聞こえて、花火を上げたのかと思った。ここに警察・消防・救急が集まっていた」 弾は斉藤容疑者の左太ももを貫通しました。 斉藤容疑者は病院に搬送されましたが、治療後に父親に対する殺人未遂の疑いで逮捕されました。 今回の警察官の対応について元警視庁の刑事はー (元警視庁刑事 吉川祐二さん)「被害を拡大しないためにも、ましてや警察官に向かってきていることを考えても、けん銃の使用については適正だったということが言えます。太ももを狙ってそこに当てるのは難しい。訓練の積み重ねによる結果だと思う」 北見警察署も「けん銃の使用は適切だった」としています。 調べに対し「私がやったことに間違いありません」と容疑を認めている斉藤容疑者。 警察が当時の状況や動機などについて調べを進めています。