特殊清掃員、遺品整理士、そして真言宗僧侶の亀澤範行と申します。2007年に「関西クリーンサービス」を創業し、これまで10万件以上の特殊清掃、遺品整理、ゴミ屋敷清掃の現場に携わってきました。特殊清掃の現場で起こっている問題に真正面から向き合い、社会に警鐘を鳴らすべく、YouTubeチャンネル「関西クリーンサービス」(チャンネル登録者数16万人)で発信を続けています。 2023年6月、ある事件が大阪府東大阪市で起きました。同居する父親(80代)の遺体を自宅に放置したとして、息子(50代)が死体遺棄の容疑で逮捕された事件です。現場となった部屋の特殊清掃を担当したのが弊社でした。 警察の取り調べに対し、「死んでいるのがわかっていて放置した」と容疑を認めた息子さん。親子に一体何があったのか。清掃現場で見えてきたのは、貧困と孤立化が生んだ悲劇でした――。