【6歳女児わいせつ判決公判】「胸をわしづかみにされた」…言い渡された判決と「51歳被告の言い分」

6月25日、当時6歳の女児に団地内のマンションの階段で、わいせつな行為をしたとされる田中元(はじめ)被告(51)の判決公判が東京地裁で行われ、1年6ヵ月の実刑判決が言い渡された。 村田千香子裁判官は判決の理由について「『着衣の上から胸をわしづかみにされた』という被害女児Aの供述は信用できる。『無断侵入を怪しまれないように話しかけた』など、被告人の供述は不自然で不合理。(逮捕時の供述と裁判での証言が食い違っていたという)供述の変遷を合理的に説明できない」とした。 判決を言い渡される間、田中被告はずっとうつむいて下を見ていた。退廷するときも検察官の後ろにいたAさんの父親の顔をまったく見ることはなかった。 4月25日に開かれた初公判、5月30日の第2回公判で、田中被告はさまざまな主張をして、犯行について否認していた。逮捕時の供述調書を「真実ではない」と、全面的に否定したのだ。初公判の内容を伝えた記事をふたたび公開する。 ◆「内緒ね、約束だよ」 「田中被告は’24年10月6日、警視庁蒲田署に不同意わいせつの疑いで逮捕されました。7月28日に大田区内にある団地内のマンションでAちゃん(当時6歳)の胸を触った疑いです。田中被告は’14年にも当時8歳の児童に複数回わいせつな行為をしたとして、’15年2月26日に強制わいせつの罪で懲役3年の実刑判決が言い渡されています。出所後、約6年半で本件犯行に及んだことになります」(全国紙社会部記者) 検察官が読み上げた起訴状などによって明らかになった田中被告の犯行は以下の通りだ。 「田中被告は’24年7月28日午後1時半ころ、団地内マンションの1階で、友達の家に遊びに行こうとエレベーターを待っていたAちゃんに『どこに行くの』などと声をかけ、一緒にエレベーターに乗り込みました。11階で一緒に降りた後、『階段に来て』などと言って、10階へ下りる階段に誘い、同階段でAちゃんの胸を触ったのです。 犯行後、田中被告は人差し指を口元に当てながら、『内緒ね、約束だよ』などと言った上で握手や指切りをしてAちゃんと別れました。そして階段で1階まで下りて、近くに止めていた車付近でTシャツを着替えるなどした後、逃走。Aちゃんは友人の祖母に被害に遭ったことを伝え、それを聞いたAちゃんの父親が警察に通報したのです」 認否の確認で田中被告は「わいせつ行為はしていません」と否認した。被告人質問で、田中被告は弁護人の質問に答えるかたちで、事件があった日のことを話しはじめた。

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