20年前に神戸の質店で起きた強盗殺人事件で服役中の受刑者が再審請求

20年前に神戸市の質店で経営者が殺害され現金およそ1万円が奪われた事件で、服役中の受刑者が、26日、大阪高裁に裁判のやり直し=再審を請求しました。 【写真は緒方秀彦受刑者=イノセンス・プロジェクト・ジャパン提供】 緒方秀彦受刑者(66)は2005年、神戸市で質店を経営していた男性(当時66歳)を殺害し、現金1万円あまりを奪った強盗殺人の罪で無期懲役を言い渡され、現在刑務所に服役しています。 警察は事件直後に現場の前で「布に包んだ棒のようなものを持った人物が立っていた」という目撃証言などを元に緒方受刑者を逮捕しました。 1審の神戸地裁は「1年10ヵ月も経過した時点のもの」で「目の印象以外に犯人の雰囲気が分かるような特徴を一切述べることはできていない」として目撃証言を採用せずに無罪判決を言い渡した一方、2審の大阪高裁は「信用できる」として一転して証言を採用し、緒方受刑者に無期懲役の逆転判決を言い渡していました。 弁護団は目撃証言の再現実験や専門家の意見書を踏まえ、目撃証言は「まったく信用性がない」として26日、緒方受刑者の裁判のやり直し、再審を大阪高裁に請求しました。 今後、大阪高裁が再審を開くかどうか審理し、改めて決定を出すことになります。

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