【AFP=時事】AFP特派員によると、風刺雑誌がイスラム教の預言者ムハンマドの風刺画を掲載した疑惑が浮上したのを受け、トルコ・イスタンブールで6月30日に衝突が発生した。警察はゴム弾と催涙ガスを使って怒れる群衆を鎮圧した。 衝突は、イスタンブールの主任検察官が、風刺雑誌レマンが「宗教的価値観を公然と侮辱する」風刺画を掲載したとして、同誌の編集者らの逮捕を命じたのを受けて発生した。 ソーシャルメディアに投稿された白黒画像のコピーには、爆撃を受ける都市の上空に浮かぶ2人の人物が描かれていた。 2人は握手しており、一人が「サラーム・アライクム(アラビア語のあいさつ、あなたに平安がありますようにの意)、私はムハンマドです」と述べ、もう1人は「アライクム・サラーム、私はムーサです」と応じている。 だが、レマン誌のトゥンジャイ・アクギュン編集長は仏パリからのAFPの電話取材に対し、この画像は誤解されており、「預言者ムハンマドの風刺画ではない」と釈明。 「この作品では、イスラエルの爆撃で殺害されたイスラム教徒が、ムハンマドという架空の名前で描かれている。イスラム世界にはムハンマドという名前の人が2億人以上いる」「預言者ムハンマドとは全く関係ない」と断言し、「そのようなリスクを負うことは決してしない」と続けた。 ニュースが報じられると、イスタンブール中心部にあるレマン誌のスタッフがよく訪れるバーが数十人の怒れる群衆に襲撃され、群衆と警察との約250~300人が絡む激しい衝突に発展した。【翻訳編集】 AFPBB News