ロシア運輸相、プーチン氏に解任された直後に「自殺」

【AFP=時事】ロシアは7日、同国のロマン・スタロボイト前運輸相(53)が自殺したと発表した。スタロボイト氏はこの数時間前、ウラジーミル・プーチン大統領によって運輸相を解任されたと発表されたばかり。 スタロボイト氏は、運輸相を約1年間務めた。その前は、ウクライナに越境攻撃を受けた東部クルスク州の知事を務めていた。 当局によると、スタロボイト氏の遺体はモスクワ郊外のオジンツォボで発見された。 重大事件を担当するロシア連邦捜査委員会は声明で、「本日、オジンツォボ地区で、ロマン・スタロボイト前運輸相の遺体が発見された。自家用車の中で見つかり、銃創があった」「自殺とみられる」と述べた。 ロシア国営メディアは、スタロボイト氏が銃で自殺したと報じた。実行日時は不明だという。 国営メディアによると、スタロボイト氏は繁華街で、自分の車の近くで自殺したとされる。 数時間前、ロシア大統領府(クレムリン)はプーチン氏が署名したスタロボイト氏の解任に関する大統領令を公布した。 大統領令には「ロマン・スタロボイト氏は運輸相の職を解かれた」とだけ記されている。 スタロボイト氏の解任は、先週末、ウクライナによる無人機攻撃を受け、ロシアの空港が混乱に陥った後に起きた。 ロシア国営メディアは、今回の解任はクルスク州における汚職と、国境地帯の要塞化のための資金の横領疑惑に関連していると推測している。 当局は今年4月、スタロボイト氏の後任としてクルスク州知事に就任したアレクセイ・スミルノフ容疑者を、対ウクライナ国境防衛のために割り当てられた資金1200万ドル(約17億円)以上を横領した疑いで逮捕した。 複数の報道機関は、スミルノフ容疑者がスタロボイト氏に不利な証言をしたと報じた。 ロシアはウクライナ侵攻中、国防費を横領したとして、複数の政府高官を汚職容疑で逮捕している。 クレムリンはスタロボイト氏の死についてまだコメントしていない。 解任発表前、クレムリンのドミトリー・ペスコフ報道官は、スタロボイト氏の解任は「信頼の喪失とは関係ない」と述べていた。【翻訳編集】 AFPBB News

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