20日投開票の参院選の比例代表に自民党から立候補している杉田水脈氏(58)が今月4日、埼玉県川口市での街頭演説を妨害されたとして、県警川口署へ被害届を提出したことが9日わかった。杉田氏は外国人問題や物価高の問題などを訴えていて、怒声を浴びせられるなどしたという。今回の参院選では主に女性候補が身の危険を感じる事案が相次いでいる。 杉田氏の代理人を務める高木功介県議によると、4日午後7時ごろ、川口市のJR川口駅東口の歩行者デッキで、杉田氏が街頭演説中に複数の男性から怒声を浴びせられ、至近距離で威圧された。また、そのうちの1人から体を押されるなどの暴行を受け、演説を一時中断させられたという。1人は現場で逮捕された。 被害届は8日付で、一連の事案が公選法違反(選挙の自由妨害)と暴行罪に当たるとしている。現場には「選挙を差別に利用するな」などというプラカードも掲げられていた。 杉田氏は取材に対し「今回のようなことがあると、新人候補など気が動転してしまうだろう。このような選挙妨害がエスカレートするのを防ぐためにも被害届を出した」と話した。 今回の参院選をめぐっては、東京選挙区に立候補している国民民主党の牛田茉友(まゆ)氏(40)の選対本部が7日、牛田氏の車が長時間追尾されるなど身の危険を感じる行為を受けたとして、活動日程の事前公表を取りやめると発表。 8日には同選挙区に立候補している参政党のさや氏(43)の後援会事務局に対し、同氏の殺害と事務所の爆破を予告するメールが届いていたことが明らかになっている。