新しく採用された警察官が研修を受ける警察学校で、校則の見直しが進められています。スマホの使用や頭髪に関する規則など、かつて厳しく制限されていたルールも時代に合わせて変化。仲間とともに汗を流し、理想の警察官を目指して成長する若手警察官の姿を追いました。 ■全寮制で研修スタート 高校から専門学校を経て、この春警察官としての一歩を踏み出した丸井亜海巡査(21)。今年4月、大分県警察学校に入校しました。警察学校は、新人が最初に研修を受ける場であり、職務に必要な知識や体力を養います。 丸井巡査: 「警察官に必要な技術を磨いていき、県民の方々に安心して過ごしてもらえるような大分県にしていきたいです」 警察学校は全寮制で、午前6時半に起床。逮捕術や刑法など80分の授業を1日5時限受けています。研修期間は大卒程度が半年、高卒程度が10か月です。 河野豊秀副校長: 「食事や入浴以降は自由時間になります。生徒はトレーニングや課題をしたり、同期とテレビを見て談笑したりしています」 ■変わる校則 こうした集団生活を支える校則も時代とともに見直されています。かつて禁止されていたスマホは、数年前から持ち込みが可能となり、限られた時間内で使用できるようになりました。 また、頭髪に関して以前は、「男女ともに原則短髪」「もみあげは耳の半分まで」「極端に細い眉は禁止」「前髪が眉にかからない」「髪が肩にかからない」といった細かい規則が設けられていましたが、現在は『端正な髪型』と柔軟な対応がとられています。 河野豊秀副校長: 「染めたり、パーマをかけたりするのは厳禁ですが、敬礼などの所作で乱れない髪型であれば問題ありません。校内でお酒を飲んでも大丈夫ですし、お菓子の持ち込みも可能です。打ち上げパーティーやバーベキューもやっていて、そういうときは授業よりもいきいきしていますね」 「今は個性や良い部分を伸ばして、しっかりとした警察官になってもらうよう校則も時代に合わせています。警察のイメージとして『怖い』『厳しい』と持たれがちですが、集団生活のなかで学び、そして特殊な仕事に携わることができるので、魅力はたっぷりあると思っています」