マカオ、2025年1〜5月のカジノ犯罪立件数が62.9%増の943件に…違法賭博犯罪対策法施行で

マカオ司法警察局の薛仲明局長は7月11日、司法警察日の表彰セレモニーの挨拶において、年初来の犯罪情勢や同局による犯罪抑止・撲滅のための取り組みと成果を明らかにした。 薛局長によれば、今年(2025年)1〜5月のカジノ犯罪立件数は前年同時期から62.9%増の943件に上ったとのこと。主な増加要因として、昨年10月29日に賭博目的の違法な両替や貸付に対する刑罰を強化した新法「打擊不法賭博犯罪法(違法賭博犯罪対策法)」が施行されたことが挙げられ、上述の数字のうち204件を賭博目的違法両替経営罪が占めた。 このほか、賭博目的の違法な貸付については、高利貸しが83件、これに絡む監禁事案が10件で、それぞれ前年同時期から20.2%、31.2%減。カジノ関連の詐欺事案は「換銭党」と呼ばれる違法両替商が絡む詐欺事案が今年から統計に含まれるようになったため、93.1%増の251件に上ったという。 なお、昨年10月末から今年5月に同局が検挙した換銭党に絡む事案は323件、逮捕者数は481人で、6000万香港ドル(日本円換算:約11億円)を超える現金及びカジノチップを押収。今後、マカオのカジノ業界では年末までに衛星カジノがクローズすることから、これに絡み治安情勢にネガティブな影響が生じないよう、動向を注視するとともに、対策を講じて臨む考えを示した。

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