大阪府や兵庫県など5府県にまたがり車上荒らしなどを繰り返したとして、兵庫県警捜査3課などが窃盗などの疑いで、住所不定の無職、新垣賢被告(47)=窃盗罪などで起訴=を逮捕、送検していたことが18日、捜査関係者への取材で分かった。車内のゴルフバッグを中心に盗みを繰り返し、換金していたとみられる。被害総額は約5100万円に上るとみられるという。 新垣被告は容疑を認め「生活費や遊興費に使った」などと話しているという。 新垣被告は複数人と共謀して、昨年5~12月に計417件の犯行を繰り返した。被害総額は約5100万円とみられる。 また、捜査関係者らによると、新垣被告はこのうち昨年5~10月、大阪府や兵庫県の駐車場で、車の窓ガラスを工具で割り、車内に積まれたゴルフバッグやかばんなどを盗む手口で車上荒らしなどの窃盗を107件(被害総額約1705万円)繰り返したとしている。 新垣被告らは、駐車場などで車を物色。窓ガラス越しに、ゴルフバッグなどを見つけると工具で窓ガラスを割るなどし、盗んでいたという。 ■換金性高いゴルフ用品「車内は空っぽに」 車上荒らしは近年減少傾向にある一方、特に、車内に置いたままのゴルフ用品を狙った窃盗事件は後を絶たない。ゴルフクラブやゴルフバッグの最新モデルや人気ブランド品は高値で取引され換金性が高いといい、捜査関係者らは、「ゴルフ用品などは狙われやすい。車内に置かないことを徹底してほしい」と警鐘を鳴らす。 新垣賢被告は昨年10月、神戸市垂水区のマンション駐車場で、車内にあったゴルフバッグ1点など14点(時価合計約28万円)を窃取したとされる。 特徴は手口の荒っぽさだ。被告らの窃盗グループは、窓ガラス越しに車内にゴルフバッグがあるのを見つけると、手当たり次第に、窓ガラスを工具でたたき割る方法などで繰り返し犯行に及んでいたという。 盗んだゴルフバッグやクラブは、リサイクルショップやゴルフ用品買い取り店に持ち込み換金していたとされる。換金の際には、健康保険証など顔写真が記載されていない身分証明書を提示するなどしていたとみられる。 兵庫県警は、車内にゴルフバッグやかばんなどを置かず車内は「からっぽ」にするよう呼び掛けている。