「ベトナム国籍の技能実習生」がX(旧ツイッター)で28日午前に急上昇し、トレンド1位となった。佐賀県伊万里市の民家で住人の母娘が死傷した強盗殺人事件で、県警が27日、強盗殺人と住居侵入の疑いでベトナム国籍の技能実習生の男(24)=同市=を逮捕したことを受けて、ネット上では「外国人政策、国会でしっかり議論を」などの声が上がっている。 20日に投開票された参院選では、外国人政策が争点の1つとして浮上。SNS上でも盛んに議論され、「排外主義的」「違法外国人」「不法滞在者」などのワードも飛び交っていた。 インターネット上では「外国人政策、国会でしっかり議論して下さい」「色々考えさせられる事件」「すべての外国人が悪いわけじゃないけど、技能実習生のルールとか見直すべきでは」「11000円で命を奪われるって…」「外国人問題を見て見ぬふりする政治家は責任取れや」など、さまざまな意見が出ている。 捜査関係者によると、逮捕されたベトナム国籍の技能実習生の男は「何も話したくない」と供述している。県警は、現場近くにあるカン容疑者の住む寮から血の付いたナイフ(刃渡り約13・5センチ)1本を押収。凶器とみて調べるとともに、この家を狙った経緯を捜査している。 県警によると、男は食品加工の作業員で、同じ職場の複数のベトナム人技能実習生と同居。日本語は片言という。死亡した日本語講師の女性(40)との面識の有無は不明で、首などを負傷した女性の70代の母親は、面識はないと話している。 男の逮捕容疑は26日午後4時20分ごろ、同市東山代町長浜の民家に侵入し、女性をナイフで脅して現金1万1000円を奪い、首を切り付けるなどして、失血死により殺害した疑い。室内には荒らされた形跡や足跡があった。インターホンのカメラに容疑者とみられるマスク姿の男が写っていた。 男はインターホンを押し、母親が玄関を開けたところ侵入。「お金」などと要求し、女性が1万円を渡したが、さらに脅迫を続け、もう1000円を奪ったとみられる。県警は詳しい状況を調べている。