尹錫悦(ユン・ソンニョル)前大統領の配偶者である金建希(キム・ゴンヒ)夫人が12日の夜、勾留された。現職・元職の大統領夫人としては初の勾留事例であり、元職の大統領夫妻がそろって勾留されるのも韓国の憲政史上初めてのことだ。ソウル中央地裁の鄭宰旭(チョン・ジェウク)令状専担部長判事はこの日、「証拠隠滅の恐れがある」として、閔中基(ミン・ジュンギ)特別検察官(特検)チームが請求した金夫人の勾留状を発布した。金夫人を巡っては、輸入車ディーラー「ドイツ・モーターズ」の株価操作に関与した疑惑や、政治ブローカーのミョン・テギュン氏と共に尹政権で与党だった「国民の力」の公認候補選びに不正に介入した疑惑、世界平和統一家庭連合(旧統一教会)の元幹部が「乾津法師」と呼ばれるシャーマンを通じて金夫人にダイヤモンドのネックレスや高級バッグを渡し、教団のカンボジア事業などで便宜を図るよう依頼した疑惑などがある。