「人を殺しているようには見えない普通の良い子でした」同僚のホステスを殺して15年逃亡…“時効3週間前の女”福田和子のその後(1982年の事件)

〈実家は売春宿、ホステスを殺して15年逃亡…「松山ホステス殺害事件」福田和子の壮絶人生(1982年の事件)〉 から続く 時効3週間前に逮捕された、「松山ホステス殺害事件」犯人女性の福田和子(享年57)。彼女と交流した人々が明かすその人柄、そして逮捕後の彼女の人生とは…。ノンフィクション作家の八木澤高明氏の新刊『 殺め家 』(鉄人社)より一部抜粋してお届けする。(全2回の2回目/ 最初 から読む) ◆◆◆ そして取材の途中で入ったお好み焼き屋では、ひとりお好み焼きを焼いていた女性がひと言。 「哀しくなるね。切なくなるね」 彼女の言葉からは、福田和子を犯罪者として蔑むわけではなく、ひとりの女の生き様をそう表現した。 私は犯罪者の故郷を訪ね続けているが、このような感覚を持つ地元の人々に会ったのは初めてのことだった。それ故に、彼女がこの土地で長男と会ったことが必然性のあることに思えたのだ。

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