北九州中学生殺傷事件 容疑者の男2回目の精神鑑定終了

2024年12月、北九州市小倉南区のファストフード店で当時中学3年生の男女が殺傷された事件で、殺人などの疑いで逮捕された男に対し、検察は9月16日に2回目の精神鑑定を終え、9月内にも起訴するかどうか判断する見通しです。 2回目の鑑定留置を終えたのは、殺人などの疑いで逮捕された北九州市小倉南区の平原政徳容疑者(44)です。平原容疑者は2024年12月、北九州市小倉南区のファストフード店で、列に並んでいた当時中学3年生の男女を刃物で刺し、腹部を刺された女子生徒が死亡。男子生徒は腰を刺され重傷を負いました。 この事件は、裁判員裁判になることが想定され、刑事責任能力が争点となる可能性が高いとみられています。平原容疑者の自宅近くの住民の話では事件前、平原容疑者が、爆竹を鳴らしたり、拡声器を使って怒鳴り声を上げたりするなど特異な行動が目立ったと言います。 近くに住む人 「日頃から大声で叫んだり、爆竹を鳴らしたり、ロケット花火を上げたり。玄関隣から(外に)投げて煙が立っていました」 事件についても平原容疑者は、被害者と目が合ったという趣旨の話をしているものの、面識のない2人を襲った動機ははっきりとしていません。 福岡地検小倉支部は平原容疑者について刑事責任能力の有無を調べるため、2025年1月から鑑定留置を実施し、3月に1カ月延長。さらに事件当時の精神状態を詳しく調べるため、4月から2回目の鑑定留置を行い、別の専門家による鑑定を進めてきました。どのような理由があるのでしょうか。 上原総合法律事務所 上原幹男代表弁護士 「2回の鑑定留置は、被疑者に犯行に影響を及ぼすような精神上の障害があったのかどうか、あったとして犯行に及ぼした影響の程度を知るために行われました。1度目の鑑定留置で判断が付かず、もう1度したということは、検察としては慎重な判断が必要と考え、2回の鑑定留置を行ったと考えられます」 「責任能力の有無を調べるにあたっては、被疑者の生育歴、犯行直前の行動、犯行時の状況などすべてのことを総合的に判断します」 鑑定の結果、検察は刑事責任を問えると判断しているとみられ、詰めの捜査を行った上で、月内に平原容疑者を起訴するかどうかの判断をすることになります。

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