士別市で自宅に火をつけ夫を殺害した疑いで76歳の女が逮捕された事件。 警察の調べに対し、女が「一緒に死にたかった」と話していることが新たに分かりました。 現住建造物等放火と殺人の疑いで逮捕された士別市の無職・岩崎明子容疑者76歳。17日、検察庁に身柄を送られました。 「家と人が燃えている」 岩崎容疑者は3月25日午前5時ごろ、士別市内の自宅に火を放ち、夫の信幸さん81歳を火災による急性一酸化炭素中毒で殺害した疑いが持たれています。 木造2階建ての住宅で、夫の信幸さんと子ども2人と4人暮らしをしていた岩崎容疑者。 火災発生当時、1階には岩崎容疑者と夫、2階には50代の息子と40代の娘がいました。 消防などによりますと、1階の居間付近の燃え方が激しく、信幸さんの遺体は1階の寝室から仰向けの状態で見つかりました。 ■本間壮惟記者「国道から1本中に入った住宅街。火事から半年経ったいまも住宅は残されています。」 岩崎容疑者もこの火事でやけどを負い、7月中旬まで入院。退院後、警察から任意で事情を聞かれ、17日逮捕されました。 岩崎容疑者を知る人は。 ■岩崎容疑者を知る人「(岩崎容疑者は)明るい人だった、旦那さんが脳梗塞になってからよく面倒をみていた。優しそうだった。びっくりした。」 ●寝たきりに近い状態で、要介護認定を受けていたという信幸さん。近所の人は信幸さんを世話する岩崎容疑者の姿をよく見ていたといいます。 ■本間壮惟記者「近所の人によりますと、夫婦は士別市中心部の道路に面したこの場所で、20年ほど前まで理髪店を営んでいた」 ■理髪店に通っていた人「(信幸さんは)いい人だった、明るい人で、旦那は元は床屋さん、奥さんが手伝っていた。面白い人がと思っていた。2人が笑ったりして仲よかった。何回も行っている。ひげ剃ってもらう時は(信幸さんが)しゃべるからリラックスできた」 夫殺害の容疑を認めているという岩崎容疑者。 警察の調べに対し、このように供述しているということです。 「一緒に死にたかった」 消防によりますと、火災現場では当時、玄関の近くで灯油のポリタンクが見つかっていて、警察が事件との関連を調べています。