【逃走の瞬間】スーパーで万引きし店員を車のボンネットに乗せ逃走か…事後強盗の疑いで男(61)を逮捕

22日夜、熊本市のスーパーで万引きをした疑いの男が運転する車が、制止しようとした店員をボンネットに乗せたまま発進し、逃走する事件がありました。男は23日に事後強盗の疑いで逮捕されました。 走り去ろうとする車を必死に止める男性。22日午後7時半過ぎ、熊本市中央区萩原町のスーパーの駐車場で客の女性が撮影した映像です。 男は車のボンネットに男性店員を乗せたまま10メートル以上走行。ブレーキをかけたところで男性を振り落とし、そのまま逃げました。 ■KKT前田清鈴記者 「目撃者によりますと男は店員の制止を振り切り、あちらの方向に逃走したということです」 動画を撮影した女性は…。 ■動画を撮影した人 「何かあったら危ないと思って子どもを避難させたり、こっちに来たらどうしようという不安もありつつ、でも証拠になるならと思って急いで動画を回した。怖いですよね。でも店員さんにケガがなかったからよかった」 車を運転していた男の行方を追っていた警察は23日午後、熊本市北区徳王の無職・甲斐吉秀容疑者61歳を事後強盗の疑いで逮捕しました。 警察によりますと、甲斐容疑者は店からビールなど約6000円分の商品を盗み、店を出たところで呼び止めた男性店員を車のボンネットに乗せたまま発進し、振り落とした疑いがもたれています。男性店員にけがはありませんでした。 ■動画を撮影した人 「店員さんが『ダメです』などと言っていて、そしたら男性の方が『払えばいいんでしょ』と言ってもめてはいたんですけど、別に焦ってる様子もなく『見つかっちゃったから逃げよう』みたいな感じ悪びれるそぶりもなくパッと行ってしまった感じ」 店によりますと、数か月前から万引きを繰り返していた男がいたため、警察への相談を検討していたということです。 警察の調べに対し、甲斐容疑者は「どうしてもビールが飲みたくて万引きしました」と容疑を認めているということです。 【スタジオ】 (緒方太郎キャスター) 男を逃がさないように、店員が使命感をもって車の前に立ったわけですが、信じられない行為が映し出されていましたね。 (永島由菜キャスター) 通常、万引きの容疑は「窃盗」ですよね。今回の容疑は「事後強盗」ですが、刑の重さが違いますよね? (緒方太郎キャスター) 『窃盗』は物を盗む行為で、『事後強盗』は盗んだ後に逮捕を免れるため暴力や脅迫をする行為ですから、罪は一気に重くなります。 今回、店員にけがはありませんでしたが、命に関わるけがとなった可能性もありますから、本当に危険な行為といえます。万引き犯を止めようとする店員の安全をどう守るのか。社会全体で考える必要があります。

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