岩手県警、知識不足で外国人を誤認逮捕 すでに釈放、公表2日遅れ

岩手県警は17日、容疑事実がない外国籍の男性1人を出入国管理法違反(旅券不携帯)の疑いで15日に誤って現行犯逮捕していた、と発表した。捜査員が知識不足で、違法ではない状況を違法と判断したという。同日中に誤りに気づき釈放したが、誤認逮捕の公表は2日遅れた。 県警公安課によると、同課と二戸署は15日、男性を岩手県九戸村内の同じ住宅にいた複数のベトナム人男女とともに二戸署に任意同行。男性の所持品に旅券がなかったことから同日午後6時ごろ、旅券不携帯容疑で現行犯逮捕した。 この時、男性が在留カードを携帯していたことも確認したが、捜査員が在留カード携帯者には旅券携帯の義務がないと知らず、誤って違法状態だと判断したという。 県警はその後、誤認逮捕に気付き、男性を同日午後11時半ごろに釈放した。男性に謝罪し、九戸村の住宅まで送り届けたという。県警公安課は「(捜査員が)知識不足というところもあり、(在留カードの規定を)見逃した」と説明した。 県警は15日に九戸村と二戸市で13人のベトナム人を出入国管理法違反容疑で逮捕し、16日に発表。だがこの際、男性の誤認逮捕を公表しなかった。県警公安課は「釈放したので報道対応する内容ではないと判断した」と説明。「17日に組織的な判断があり、発表した」とした。(長野剛)

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