「相談する必要ない」と給湯器工事契約、急がせたか 「異常」装う詐欺未遂など容疑で役員ら再逮捕 伊豆中央署など

高齢者宅を訪問し、給湯器に異常があるとうそを言って不当な契約を結び、工事代金をだまし取ろうとしたとして静岡県警が神奈川県厚木市の住宅設備販売会社「e―LIFE」を摘発した事件で、伊豆中央、裾野両署と県警生活保安課は22日、別の高齢女性に対する詐欺未遂と特定商取引法違反容疑で同社役員の男(40)=神奈川県座間市相模が丘2丁目=、訪問販売員の男(40)=厚木市三田南1丁目=の両容疑者を再逮捕した。関係者によると、訪問販売員が被害者に対して「(息子らに)相談する必要はない」などと言い、契約を急がせていたとみられる。 2人の再逮捕容疑は共謀して昨年12月、長泉町の80代無職女性宅を訪れ、交換の必要がない給湯器に異常があるとうそを言い、取り換え工事代金約36万円をだましとろうとした疑い。 県警などによると、女性宅を訪問した販売員の男が給湯器の炎が一部消えているとして「いつ止まってもおかしくない」などと不安をあおり、取り換え工事を急がせていたとみられる。 同署などは今月1日、伊豆市の80代と70代の無職女性宅を3月に訪問して給湯器の工事代金をだましとろうとしたなどとして詐欺未遂と特定商取引法違反容疑で2人のほか、同社元従業員の男(34)=広島県海田町新町=を逮捕。同社に関する相談が全国で少なくとも80件以上、県内は30件超確認されていて、県警が実態の解明を進めている。 沼津区検は22日、同社元従業員の男を特定商取引法違反の罪で沼津簡裁に略式起訴した。同簡裁は罰金10万円の略式命令を出した。一方、詐欺未遂について地検沼津支部は不起訴処分とした。

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