広島市西区中広町1丁目の集合住宅の一室で15日夕、住人でベトナム国籍のアルバイト女性(32)が殺害されているのが見つかった事件で、広島県警の捜査本部は25日、同市佐伯区、ベトナム国籍の技能実習生の女(32)を強盗殺人と住居侵入の疑いで逮捕した。 逮捕容疑は、15日午前9時5分ごろから午後6時35分ごろまでの間、女性方に侵入し、グエンさんの頭や顔を何らかの硬い物で複数回殴るなどして出血性ショックで殺害し、室内を物色した疑い。捜査本部は、共犯者がいる可能性などを踏まえ「今後の捜査に支障がある」として認否を明らかにしていない。 捜査本部によると、現場周辺の防犯カメラ映像をつなぎ合わせる「リレー捜査」や聞き込みなどから女を特定した。女性との関係性は「今後の捜査で明らかにする」としている。 また女性を巡るトラブルについて、捜査本部は5月30日夜に自宅近くで女性が何者かに暴力を振るわれ、けがを負わされていたと明らかにした。女性は当時、「見知らぬ女から叩かれた」との趣旨の説明をしていたという。傷害容疑で捜査中といい、事件との関連の有無を調べている。 女性はベトナム国籍の30代の夫と2人暮らし。事件は今月15日午後6時20分ごろ、帰宅した夫が遺体を発見し、近くの交番に届け出て発覚した。県警は17日、広島西署に70人体制の捜査本部を設置し、殺人容疑で犯人の行方を追っていた。