9歳で俳優デビュー。『寝ても覚めても』『榎田貿易港』『ボクたちはみんな大人になれなかった』『ホテルローヤル』など多くの作品で賞を受賞し、2024年にはNHK朝の連続テレビ小説『虎に翼』のヒロインとして絶大なる支持を集める。2025年は主演映画『風のマジム』に続き、日本最大級のミステリーランキング2冠の小説『爆弾』にも出演。毎日CMでも見ない日はない――。 伊藤沙莉さんってどんなキャリアの方? と聞かれたら、きっとすぐに上記のような言葉が出てくる。ではそんな伊藤さんはどのように俳優として前に進んできたのだろうか。 伊藤沙莉さん出演の映画『爆弾』(10月31日公開)は、取調室の中での駆け引きと心理戦、そして派手なアクションが繰り広げられる手に汗握る映画だ。同時に「善悪とはなにか」「人の価値とは何か」「家族の存在とは」についても深く考えさせられる作品だ。 伊藤さんにインタビューする前編では、『爆弾』の物語を通して、伊藤さんが多くの人から信頼される背景を聞いた。 後編では「俳優の伊藤さんと素の伊藤さん」の違いから、「家族の存在」について掘り下げていく。