【ブラジル】リオの掃討作戦で死亡した犠牲者の遺族、公開情報不足に不満

リオデジャネイロで28日(火)に行われた「オペラサォン・コンテンサォン(封じ込め作戦)」で死亡した人々の遺族は、30日(木)、遺体の引き渡しを待つ中で、鑑識作業の遅れや情報不足に不満を訴えた。 犠牲者は警察官4人を含む計121人に上り、首都リオの法医学研究所(IML)は身元確認業務に専念している。遺族の対応はIMLに隣接する州交通局(Detran)の窓口で受けつけられている。 一般作業員のサムエウ・ペサーニャさんは、14歳の息子ミシェウ・メンデス・ペサーニャ君の情報を求めていた。家族はバイシャーダ・フルミネンシのケイマードスに住んでいるが、息子はペーニャ複合地区に通っており、作戦当日もファンキ・カリオカのダンスイベントに参加した後、現場にいたという。 「もう2日間、何の情報も得られていません。『連絡する』と言われましたが、誰からも電話はなく、何も説明がありません。事件当日の午前8時40分に彼と話し、彼は『後で帰る』と言っていました。それ以降、電話は沈黙したままです。地域の人々の話では、みんなが森林の方へ追いやられたそうです。私の息子なんです。せめて埋葬する権利だけは欲しい」(サムエウ・ペサーニャさん) 同様の状況にあるリヴィア・ジ・オリヴェイラさんは、夫ダグラス・ジ・オリヴェイラさんの遺体がいつ引き渡されるのかを確認しようとしていた。 「火曜日から皆ここに来て答えを探しています。残念ながら、いつも同じことを言われます。『まだ身元が確認されていない』『遺体が多いので待たなければならない』と。どうやって枕に頭を置いて眠れるというのでしょうか。私にはできません。耐え難いことです」と語った。 19歳で発見時に首を切断されていたイアゴ・ハヴェウさんの両親は、息子の遺体を確認する権利を求めていた。彼らがそれを実現できたのは、水曜日午後に現地を訪れた議員らの介入によるものだった。父親のアレックス・ホザーリオ・ダ・コスタさんは、遺体を確認できないまま死亡診断書に署名させられたことに抗議した。 「息子は殴打され、その後処刑され、首を切り落とされました。私は一度も彼の遺体を見ることができませんでした。彼は両腕を広げて地面に横たわり、頭部は木の上に置かれていたのです。これは虐殺です」と非難した。 リオデジャネイロ州公安局ヴィトール・サントス局長によると、「オペラサォン・コンテンサォン(封じ込め作戦)」で死亡した人々の身元は今週末までに確認される見通しだという。すでに少なくとも100人の身元が確認されているが、氏名はまだ公表されていない。 葬儀 情報提供の遅れに加え、犠牲者の遺族は葬儀費用という別の問題にも直面している。遺族は、少なくとも4,000レアルを要する私葬を選ぶか、あるいは市当局が提供する無料の埋葬を受け入れるかを迫られている。無料の埋葬は通夜を行うことができず、棺も閉じられたまま行われる。州公選弁護局は、無料サービスを希望する遺族の手続きを迅速化するため、法医学研究所(IML)に窓口を設置した。 公選弁護人アンドレ・カストロ氏によると、遺族が無料埋葬の基準を満たさない場合でも、既定の料金を支払うことでサービスを受けられる可能性があるという。 「司法手続きなどは不要です。我々が遺族に説明を行い、葬儀を担当する業者と直接連絡を取っています。ただし、以前から批判しているのは、このサービスが棺を閉じたまま、通夜も行えないという点です。愛する人を見送る儀式でありながr尊厳を欠いていると考えています。しかし、多くの家族には費用を負担する余裕がなく、ここ数日、我々に最も多く希望があるのが無料の葬儀になります」と同氏は述べた。 「オペラサォン・コンテンサォン(封じ込め作戦)」 リオデジャネイロ州の民警と軍警が実施した「オペラサォン・コンテンサォン(封じ込め作戦)」では、最新の集計で約120人が死亡し、そのうち4人は警察官だった。逮捕者は計113人で、そのうち33人は他州の指名手配者だった。 押収品は118丁の銃器と1トンの麻薬に上る。作戦の目的は、犯罪組織コマンド・ヴェルメーリョの拡大を抑え、180件の捜索・差押令状と100件の逮捕令状(うち30件はパラー州司法当局が発付)を執行することにあった。 この作戦には2,500人の警察官が投入され、過去15年間で州内最大かつ最も致死的な作戦となった。銃撃戦や犯罪者側の報復行為により、市内全域で混乱が広がり、主要道路や学校、商店、保健所が閉鎖されるなど、市民生活に深刻な影響を及ぼした。 (記事提供/Agencia Brasil、構成/麻生雅人)

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