「逮捕される予定だった」死亡元兵庫県議へのN党・立花容疑者発言を死者の名誉毀損と判断

斎藤元彦兵庫県知事の疑惑告発文書問題を調べた県議会調査特別委員会(百条委員会)の元委員で、1月に死亡した竹内英明元県議=当時(50)=の名誉を傷つけたとして、兵庫県警は9日、名誉毀損(めいよきそん)の疑いで、政治団体「NHK党」党首の立花孝志容疑者(58)=東京都港区=を逮捕した。県警は立花氏の「(竹内氏は)どうも明日逮捕される予定だったそうです」などの発言が死者に対する名誉毀損に該当すると判断した。 逮捕容疑は昨年12月中旬、街頭演説で「何も言わずに去っていった竹内県議は、めっちゃやばいね。警察の取り調べを受けているのはたぶん間違いない」などと発言。また、竹内氏は今年1月18日に死亡したが、同月19~20日には自身のSNSや別の選挙の応援演説で「(竹内氏は)兵庫県警からの継続的な任意の取り調べを受けていました」「どうも明日逮捕される予定だったそうです」などと発言したとしている。 県警は、内容虚偽の情報を投稿して不特定多数の人に閲覧させたり、発言したりした行為が死者である竹内氏の名誉を毀損したと判断した。 こうした情報はSNS上で拡散されたが、県警の村井紀之本部長(当時)が同20日の県議会警察常任委員会で「全くの事実無根」と否定。その後、立花容疑者は「間違いでした」と認め謝罪していた。 名誉毀損罪は、虚偽の事実を示して死者の名誉を傷つけた場合も罰せられる。起訴するには告訴が必要な親告罪だが、被害者が死亡している場合は配偶者らが告訴することができる。竹内氏の妻が6月、県警に告訴状を提出していた。

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