発生5日後に“犯行把握”強盗殺人未遂事件で元社員逮捕から1カ月…野村証券が謝罪

野村証券の営業職だった男が、顧客の住宅から約1800万円を奪って放火し、殺害しようとしたとして逮捕されてから1カ月。野村証券の奥田社長が3日に謝罪会見を行いました。奥田社長は謝罪のうえ、役員の報酬を自主返納することを明らかにしましたが、信頼を前提とした訪問営業の土台を揺るがす事態となりました。 ■事態把握までの経緯は 野村証券 奥田健太郎社長 「この度、当社元社員が逮捕・起訴される事案におきまして、被害者の皆様、それから多くの関係者の皆様に多大なるご迷惑と心配をおかけしましたこと、深くおわび申し上げます。誠に申し訳ございませんでした」 起訴されたのは、梶原優星被告(29)です。梶原被告は2018年に新卒で野村証券に入社。おととし、4月から広島支店で個人および法人の資産管理をアドバイスする業務をしていました。 事件があったのは7月28日、広島市にある顧客の80代夫婦の住宅でした。妻に睡眠作用のある薬物を飲ませたうえで現金約1800万円を奪い、放火して殺害しようとした罪に問われています。また、警察によると、この家を訪ねるたびに窃盗を繰り返していたといい、奪った総額は約2600万円になるといいます。捜査関係者によると、梶原被告は「金は盗んだが、放火はしていないし、殺すつもりもない」と容疑を一部否認しています。 野村証券は事件翌日、被告からこんな報告を受けていたといいます。 野村証券コンプライアンス本部担当 水野晋一常務 「広島支店内の朝の会議後に、元社員(梶原被告)から管理者に対し、事件があった28日日曜日に被害者の自宅を訪問したことと、火事になったことの報告があった。管理者は火事ということで非常に驚いて、元社員(梶原被告)に『お客様は大丈夫か』と。元社員(梶原被告)は『お客様は大丈夫だと思う。きょう近くに行くので様子を見てきます』という話で、その時の会話は終わっていて。以降は8月1日まで通常業務をしていた」

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