中国、「独立主張」の台湾インフルエンサー2人に懸賞金…「最高刑は死刑」

中国公安当局が台湾独立を主張したという理由で、台湾の立法委員(国会議員)に続き、インフルエンサー2人を指名手配し高額の懸賞金をかけた。台湾政府は「国境を越えた弾圧」として強く反発している。 13日、中国新華社通信によると、福建省泉州市公安局は台湾インフルエンサーの温子渝(活動名・八炯)と陳柏源(活動名・閩南狼PYC)の逮捕に寄与した者に対し、5万〜25万元(約109万〜544万円)の報奨金を支払うと発表した。 公安局は2人の写真と本名、台湾の身分証番号まで公開し、「彼らは『中国に抵抗して台湾を守ろう』『米国に依拠して独立を図ろう』など、国家分裂を扇動する発言を長期間にわたり投稿・拡散してきた」と主張した。続けて「民進党サイバー軍の両翼であり、米国など西側反中勢力の先鋒役を果たしてきた」とも付け加えた。 これに対して台湾行政院は、「国境を越えて弾圧を加えようとする野蛮な行為であり、容認できない」と反発したと、台湾中央通信社(CNA)は伝えた。CNAによると、台湾の中国本土担当機関である大陸委員会(MAC)も、中国共産党の指名手配に応じて手がかりを提供するなど協力した場合、法律に抵触する可能性があり、事例ごとに判断し関係機関が処理・調査すると明らかにした。 中国当局は、先月も「台湾独立」を主張した容疑で、台湾与党・民進党所属の立法委員であり、情報戦・認知戦の専門家である沈伯洋氏(台北大学教授)と、沈氏が設立した分離主義団体「黒熊学院」を捜査中だと明らかにしたことがある。 中国は昨年6月、「頑固な台湾独立分子」を対象にした刑事処罰指針、いわゆる「独立処罰22条」を発表した。この指針によると、分離独立を扇動または推進する行為に対し、最高で死刑まで宣告することができる。

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