拡散を繰り返した男性が今度は標的に… 匿名のデマ・誹謗中傷との長い闘い 加害と被害の連鎖を止めるには【報道特集】

兵庫県知事選挙後、匿名のデマや誹謗中傷をやめさせようと闘い続けている人がいます。その一方で自ら拡散したデマを後悔し、謝罪する人も出始めています。どうすれば加害と被害の不幸な連鎖を食い止めることができるのでしょうか? ■「全く違う世界」を見ていた選挙戦 NHK党・立花孝志容疑者(2024年10月31日) 「斎藤は悪い奴だと思い込まされてる。これが僕が言うところの、テレビによる国民の洗脳」 立花孝志容疑者が繰り返した“斎藤知事のパワハラは嘘”などという内容は、どれほどの影響したのか?投票日の前日から当日にかけて、兵庫県民およそ2300人を対象にしたアンケート調査がある。 斎藤氏を支持すると回答した人と、対立候補の稲村氏を支持すると回答した人たちで、正反対の結果が出た。「パワハラはマスコミによる捏造」と思うかどうかをきいたところ、斎藤支持者では、約7割が「そう思う」と回答した。そして… 立花孝志容疑者(2024年11月1日) 「嘘によって知事を追い落とそうとするクーデターがバレた」 斎藤氏が辞任に追い込まれたことは、「既得権益層によるクーデター」と思うかどうかについても、同様の結果となった。 調査した田中辰雄教授に聞いた。 ――斎藤支持者に深くこうした情報が浸透した理由、原因はどんなところにあるのか? 横浜商科大学 田中辰雄 教授 「基本的にはですね。利用しているメディアですね。斎藤支持者が利用しているネットメディア、特にYouTubeが一番多い。これだけ大きく事実認識がずれるのは珍しい。(互いが)全く違う世界を見ている」(斎藤支持者の主要な情報:YouTube…25.5% X…13.3% 田中教授の調査結果より) さらに、「マスコミ報道は信用できる」と思うかどうかの設問には、斎藤支持者では実に8割以上が「思わない」または「どちらかといえば思わない」と回答した。 ――確信を持ってマスコミは信用できると「思わない」と答える人が63% 横浜商科大学 田中辰雄 教授 「すごいですよね。『どちらかといえば』ではなく。当時流れたYouTube動画を見れば、そういう気持ちになるのでは」

シェアする

  • このエントリーをはてなブックマークに追加