(CNN) ポーランドのトゥスク首相は17日、首都ワルシャワとルブリンを結ぶ鉄道の線路が週末に「前例のない破壊行為」によって破壊されたと述べた。この鉄道は「ウクライナへの援助物資輸送に極めて重要」なものだという。 トゥスク氏はX(旧ツイッター)に、「爆発装置」によって16日に線路が爆破されたと投稿。この攻撃は「ポーランド国家とその国民の安全を直接(標的にした)」と非難した。 同じ路線のさらに先でも破壊が確認されたという。トゥスク氏によると、負傷者は出ていない。 キェルビニスキ内相は17日午後の記者会見で、週末に2件の事件が個別に発生したと述べた。1件は破壊行為であることが確認され、もう1件は「破壊行為である可能性が非常に高い」という。今のところ逮捕者は出ていない。 欧州連合(EU)のフォンデアライエン欧州委員長は、欧州の安全保障に対する脅威は「現実のものであり、増大している」とし、「欧州は、領空とインフラを守るための能力を急ぎ強化しなければならない」と述べた。 ウクライナのシビハ外相は、ポーランドへの連帯を表明し、必要に応じた支援を申し出るとともに、ロシアが事件に関与した可能性を示唆した。 シビハ氏は捜査によって真相が明らかになることを願うとした一方で、「これは反応を試すためのロシアによる新たなハイブリッド攻撃だった可能性がある。もし事実であれば、強力な対応を取らなければならない」と主張した。 トゥスク氏は、「誰であれ犯人を捕まえる」と宣言したが、被害の責任の所在については明言しなかった。 ポーランドの治安当局は警察や鉄道当局と協力してこの事件の捜査にあたっている。