フィリピン北部の前市長に終身刑判決 特殊詐欺拠点で人身売買

マニラの裁判所は20日、人身売買に関与した罪に問われたフィリピン北部ルソン島バンバン市の前市長アリス・グオ被告に対し、終身刑と罰金200万ペソ(約530万円)の判決を言い渡した。現地メディアが伝えた。 裁判所は6月、グオ被告が中国人であるにも関わらず国籍を偽り、違法に市長になったと認定していた。AP通信によると、被告と共謀したフィリピン人と中国人7人も終身刑を言い渡された。 グオ被告は昨年9月、中国系オンラインカジノ施設の運営に関与したとして逮捕された。施設は特殊詐欺の拠点で、同3月に摘発され、外国人ら約700人が保護されていた。保護された外国人らは監禁され、強制的に詐欺に加担させられていたとみられる。 その後の捜査で、グオ被告の中国籍疑惑が浮上。裁判所は指紋などから、9歳だった1999年に両親と入国した中国人と同一人物だと結論付けた。【バンコク国本愛】

シェアする

  • このエントリーをはてなブックマークに追加