「ファベルジェの卵」を飲み込む、男を窃盗容疑で逮捕 NZ

(CNN) ニュージーランド警察は2日、宝石店で宝飾品「ファベルジェの卵」のペンダントを手に取り、そのまま飲み込んで盗んだとして、32歳の男を窃盗容疑で逮捕した。 ニュージーランド警察はCNNへの声明で、今回の事件は11月28日午後にオークランド中心部の店舗で起きたと明らかにした。 店舗スタッフが同日午後3時30分ごろに警察へ通報。警察官が数分後に駆けつけ、店内で男を逮捕したという。 男は窃盗容疑で訴追され、12月8日に予定されている出廷まで拘置されている。 警察の3日の声明によると、男は逮捕時に医療検査を受け、現在も警察官の監視下にある。 警察は「男は警察が勾留しており、事件が発生した状況を踏まえ、引き続き監視する義務がある」と明らかにした。「現時点でペンダントは回収されていない」 CNN提携局のラジオ・ニュージーランドが確認した裁判資料によれば、被害に遭ったのは、ロシアの宝石工房ファベルジェの「ジェームズ・ボンド・オクトパシー・エッグ」で、価格は3万3585ニュージーランドドル(約300万円)。 ファベルジェのサイトの掲載情報によれば、このペンダントは、18金イエローゴールドとグリーンのギロッシェエナメルで作られ、ホワイトダイヤモンド60個とブルーサファイア15個があしらわれている。 説明によれば、「ファベルジェの神髄にふさわしく、この美しい卵型のロケットには驚きもある。開けると、映画のタイトルにもなっているタコの魂を体現した、18金製のミニチュアが姿を現す」という。 「タコの目にはブラックダイヤ2個が使われている」 ファベルジェは1842年にロシア・サンクトペテルブルクで創業した歴史ある宝飾ブランド。 12月2日には、ロシア皇帝アレクサンドル3世とニコライ2世のために制作された50点の「インペリアル・エッグ」のうちのひとつがロンドンで競売にかけられ、2290万ポンド(約47億円)で落札された。ファベルジェが手掛けた作品としては、競売にかけられた中で過去最高額を更新した。 「ウィンター・エッグ」と呼ばれるこの作品の高額落札は希少性を反映したもので、ファベルジェのインペリアル・エッグが競売に登場するのは23年ぶりだった。

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