【県政150年】県議会の公文書公開を(12月6日)

来年は県政150年の節目となる。県議会事務局の書庫から2年前、明治期以来の県会(県議会)に関する公文書が発見された。12月定例県議会初日の9日にリニューアルオープンする県議会資料展示室で公開してはどうか。「自由民権の地」の歴史を改めてかみしめ、政治が揺らぐ中で民主主義を固く守る誓いを新たにするきっかけとなる。 公文書は県議会傍聴者休憩室で開かれた河野広中没後百年記念展の準備を進める過程で見つかった。記念展の展示解説書によると、河野の署名が入った1881(明治14)年の議決書などで、知事部局に残る議事関係の公文書と「対」をなす議会側の記録であり、行政側の文書を中心に構成されてきた県政史に新たな視点をもたらす可能性を秘めているという。 発見後、調査・整理は進んでいない。紙史料は時間とともに劣化し、読解不能となる恐れがある。デジタル化による保存が急がれる。 今回のリニューアルで資料展示室には、議場で使われていたカーペットが敷かれ、議長の椅子を展示した。新たな史料群を展示の核に据え、解説付きで県民の目に触れられるようにすれば、民意が政治に反映されるまでの道程を知る機会が生まれる。

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