「サッカーの神」リオネル・メッシ(38、インテル・マイアミ)がインドツアー中に参加した行事で誠意のない態度を見せ、現地ファンの怒りを買った。アルゼンチン日刊紙クラリンは13日(以下、現地時間)、「インド・コルカタのソルトレイクスタジアムで開催されたメッシの訪問行事が観衆の暴動で汚れた」と報じた。世界的なサッカースターのメッシがインドを訪問したのは「GOAT(歴代最高)インディアツアー」というイベントの一環だ。コルカタをはじめ、ハイデラバード、ムンバイ、ニューデリーなどを巡回してファンと会う予定だった。インテル・マイアミのチームメート、ロドリゴ・デ・パウル、ルイス・スアレスらも同行した。 主催側が広報した内容とは違い、メッシがファンとの時間を急いで終えたことで問題が浮上した。この日未明、コルカタに到着したメッシは直ちに市内に移動し、高さ20メートルを超える自身の超大型銅像の除幕式に出席した。その後、午前11時30分ほど行事場所の競技場に到着した。当初、メッシは歓迎式、ファンミーティング、ボールタッチ披露など45分間の行事を消化する予定だった。しかし実際に競技場で姿を見せた時間は20分余りにすぎなかった。グラウンドを一周して観客に手を挙げてあいさつした後、すぐに競技場を出て行った。州政府(インド西ベンガル州)関係者をはじめ、政治家、警護員らが取り囲んだため、多くの観客は誰がメッシかも把握できなかった。 英BBCによると、この日の入場チケット価格は最高1万8000ルピー(約31万円)だった。インド勤労者の平均月給(2万5000ルピー、約41万ウォン)の72%にのぼる金額だ。少なくない金額を支払いながらもメッシの顔もまともに見ることができなかった観客は激しく抗議した。ペットボトルが投げ込まれ、一部の人は座席を壊したりグラウンドに乱入したりした。 これを受け、インド警察はメッシのコルカタ訪問を主幹した業者の核心人物を逮捕した。また入場チケット全額払い戻しを約束する書面保証を要求した。クマール・コルカタ警察庁長は「行事の計画は、メッシが競技場を訪問してファンとの時間を持った後、主要人物と会って終わるというものだった」とし、主催側はこれを膨らませて広報したのが事態の原因だと指摘した。ママタ・バネルジ西ベンガル州知事は公式謝罪文を発表し、行事運営全般に対する真相調査委員会の構成を指示した。 今回の事態はメッシのライバル、クリスティアーノ・ロナウド(40・アル・ナスル)による2019年7月のソウルワールドカップ競技場「ノーショー事件」を連想させる。当時、ロナウドは所属チームのユベントス(イタリア)の来韓試合の一員として韓国を訪問したが、筋肉痛を理由に出場せず、観客席を埋めた約6万人のファンを失望させた。試合終了後もファンにあいさつや謝罪なく直ちにロッカールームに向かったロナウドはその後、イタリアに戻った後、SNSにランニングマシンの上で走る姿を投稿し、韓国ファンの怒りに油を注いだ。