奈良少年院、在院者が集大成の意見発表 周囲への感謝語る

奈良市秋篠町の奈良少年院で17日、社会復帰に向けた在院者がこれまでの集大成として意見発表を行う「意見発表会」が開かれた。 同院の段階的な処遇で最高段階(最上級生)に到達して約2カ月経過し、社会復帰に向けた準備段階にある在院者が対象。この日は、発表者1人(20)を含む在院者23人と来賓の更生保護女性会員、発表者の保護者2人、法務教官ら約40人が出席した。 発表では、仕事にも行かず遊び続けて何度も逮捕された過去や入院することになった経緯を振り返り、励ましの手紙や面会に勇気づけられたこと、支えてくれた担任や周囲の人々への感謝と自分の気持ちの変化を語った。 ほぼ毎月遠いところから面会に通ってくれた両親への感謝を話す場面では涙ぐんで言葉に詰まる場面もあった。 同院は西日本のなかでも1年半から2年の長期に入院する少年が多く(通常は1年)、年齢は18、19歳がが多数。23人の約半数が仮釈放中に犯罪を犯し、再入院した少年で、全国的に見ると少年の主たる非行は「窃盗」だが、同院では「傷害、強盗」が多い。

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