兵庫県警前本部長と県警幹部を訓戒処分 業者から酒類など無償提供

兵庫県警が業務を委託している業者から酒類などの提供を受けたとして、警察庁と県警は24日、村井紀之(としゆき)前県警本部長(58)を注意、署長を務める男性警視(60)を訓戒処分とした。いずれも懲戒処分に至らない「監督上の措置」に当たる。警察庁は同日付で村井氏を辞職とする人事を発表した。県警は他にも職員を口頭注意としたが、人数は明らかにしていない。 捜査関係者によると、業者は警察や公安委員会の許可や認定が必要な古物業や警備業を営み、県警では本部に入る食堂の運営や放置車両の確認業務を委託されていた。 村井氏や男性警視らは令和5~7年、神戸市内の飲食店で、酒類の提供を受けたり土産を受け取ったりしたとされる。提供を受けた額は1人当たり数百円から数千円。警視はタクシー代などとして計数万円分の利益を得たという。警察当局は酒類の提供などが県警業務の発注への見返りの可能性も視野に調べたが、競争入札で落札した経緯に不審な点は確認できなかったという。 村井氏は平成2年に警察庁へ入庁。令和5年3月から2年間、兵庫県警本部長を務め、中国四国管区警察局長に異動。警察庁は今年8月、9月8日付で辞職とする人事を公表したが、直後に撤回して、官房付へ変更し調査していた。 1月には県議会の委員会で、政治団体「NHKから国民を守る党」党首の立花孝志被告=名誉毀損(めいよきそん)罪で起訴=が、亡くなった竹内英明元兵庫県議が「逮捕される予定だった」と発信したことに対し、「全くの事実無根」と否定した。

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