「違法取り調べ容認」で告発の特捜主任検事を不起訴 元社長無罪の「プレサンス事件」

学校法人の土地取引を巡る横領事件で大阪地検特捜部に逮捕・起訴され、裁判で無罪が確定した不動産会社「プレサンスコーポレーション」の元社長、山岸忍氏(62)が、違法な取り調べを容認したとして特別公務員暴行陵虐罪などで告発した当時の主任検事、蜂須賀三紀雄・神戸地検刑事部長(53)について、大阪高検は24日、「嫌疑なし」で不起訴とした。 事件では、山岸氏の元部下=有罪確定=の取り調べ中に机をたたきながら「検察なめんなよ」などと責め続けたとして、検察官の田渕大輔被告(53)を刑事裁判に付す決定が出ている。 山岸氏側は、取り調べは録音録画され組織内で共有されていたのに蜂須賀氏が問題視しなかったと主張していたが、高検は「田渕被告が机をたたいた行為などを蜂須賀氏が指示したり、容認したりした事実はなかった」と認定。蜂須賀氏に田渕被告との共謀関係は成立しないと判断した。 山岸氏は「検察組織を守るための仲間びいきの決定だ。嫌疑なしである具体的な説明がされておらず、非常識に感じる」とコメントした。

シェアする

  • このエントリーをはてなブックマークに追加