香港の高層マンションで先月起きた大規模火災は発生から1か月を迎えました。住まいを失った住民らは、長期化する避難生活に不安を感じています。 香港で先月発生した高層マンション火災では、26日で発生から1か月となり、これまでに161人の死亡が確認されました。家を失った4600人以上が避難生活を余儀なくされています。 住民 「まもなく1か月になるが心はまだ平穏ではない。家族で集まり食事やおしゃべりをして過ごすはずだったが、今年は全部なくなった」 両親と弟の家族4人で暮らしていた女性は自宅が全焼し、いまも家に帰れていません。仮住まいは狭く、家族は離ればなれに暮らしていて、長引く避難生活に不安を募らせています。 住民 「今後のことを考える余裕もなく、考える勇気もない」 火災をめぐっては、修繕工事のため外壁を覆っていた防護ネットなどが被害を拡大させたとみられ、これまでに16人が逮捕されたほか、安全管理に政府の監督責任を問う声もあがっています。香港政府は先週、火災原因を調査する「独立委員会」の初会合を開いていて、どこまで真相究明が進むのかが焦点です。