投資、ロマンス、警察官なりすまし 詐欺の手口を疑似体験 下関

はじめまして。山口県警の特殊犯罪捜査官の平野と申します。あなた名義の携帯電話と銀行口座が犯罪に使用されています――。自分のスマホに突然こんな電話がかかってくるような詐欺を疑似体験し、防犯意識を高めてもらおうという体験会が19日、山口県下関市の県銀行協会であった。 体験会には下関市内の金融機関の行員らが参加。携帯電話大手ソフトバンクの社員から、詐欺の発生件数や被害額、本物そっくりに作られた通販サイトで巧妙に詐欺被害へと誘導する手口などについての解説を聞いた。 参加者らはその後、生成AI(人工知能)で作成した「投資詐欺」「ロマンス詐欺」「警察官をかたる詐欺」の3パターンについて疑似体験。LINEのやり取りを通じてお金を振り込ませようとする手口や、警察官になりすました生成AIの画像が不安をあおって偽の逮捕状を送信する手口も確かめた。 参加したゆうちょ銀行の社員は「詐欺のLINEはこの投資がいいとどんどん勧めてくる。若い人でもだまされる可能性はある」と話した。 防犯指導を担当した下関署生活安全課の中西哲平係長は「行員は詐欺を止める最後のとりで。実際に体験してもらうことで、『詐欺じゃないだろうか』とピンとくるように注意喚起ができた」と話していた。(白石昌幸)

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