【社説】大激変の序幕ベネズエラ事態…対岸の火事でない=韓国

新年早々トランプ発ショックが全世界を強打した。米国は一昨日(3日)、電撃軍事作戦でベネズエラのニコラス・マドゥロ大統領を逮捕した後、米国に移送した。トランプ大統領の米国優先主義は、自国の利益のために必要なら他国に対する軍事介入も辞さないという宣言と変わらない。関税戦争で触発した通商秩序の改編に続く国際情勢の大激変を知らせる序幕だ。 安全保障や通商などあらゆる面で対外依存度が高い韓国には対岸の火事でない。米国の軍事作戦は昨年末公表された新しい国家安保戦略にある西半球(南北アメリカ)掌握力強化方針と無関係でない。トランプ大統領は「外部勢力が西半球でわが国民を略奪し、我々を半球の外に追い出すことを決して容認しない」と強調した。半面、西半球の外の事案には消極的な立場を見せる可能性がある。米国が「世界の警察」から「西半球の警察」に後退する「ドンロー主義」(19世紀の米孤立主義を代表するモンロー主義にドナルド・トランプを合成した言葉)が現実化すれば、その余波は我々に及ぶ可能性がある。米国が欧州ではロシア、アジアでは中国の影響力を一定部分認める、いわゆる「強大国結託の時代」の序幕になるという懸念もある。 今すぐには米中の対立が深まる。トランプ大統領は今回の作戦が親中性向のマドゥロ政権を追放するためのものという点を明確にすると、中国は「国際法を深刻に違反し、ベネズエラの主権を侵害し、中南米とカリブ海地域の平和と安定を脅かす覇権的行為」と規定し、激しく反発した。中国は石油輸入でベネズエラの歳入の95%を支えるほど関係が深い。さらに米国のベネズエラ軍事作戦は中国の台湾軍事作戦に関して誤った判断を招きかねない。中国を国賓訪問して習近平国家主席ときょう首脳会談をする李在明(イ・ジェミョン)大統領は負担が増えるしかない。 北朝鮮の反応も注視する必要がある。マドゥロ追放を見て金正恩(キム・ジョンウン)国防委員長も保身を図るという見方は楽観的な希望にすぎず、核武装への執着はさらに強まるはずだ。北朝鮮は昨日、弾道ミサイル発射示威を通じて核保有国の自分たちはベネズエラとは違うというメッセージを米国と韓国に送った。しかも北朝鮮非核化に対するトランプ政権の意志が1期目ほど強くないと懸念されている状況だ。 世界情勢がどの方向に流れるのか、不確実性が高まった。こうした状況であるほど綿密に情勢に注目し、先を見通す知恵を発揮しなければいけない。昨年の就任後、米国・日本との関係重視という実用外交を通じて外交・安保政策の土台を固めた後に中国を訪問した李在明大統領にとって、国際情勢に対する冷徹な現実認識がいつよりも必要な時だ。

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