◇緊急対応に乗り出した副大統領…「左派に洗脳された犠牲者」 論争が激化すると、J・D・バンス副大統領が自らホワイトハウスでのブリーフィングに乗り出し、沈静化を図った。バンス副大統領は「今回の事件は法執行機関に対する明白な攻撃だ」と述べ、「当該の女性は広範な左翼ネットワークの一員だった」とした上で、「法執行作戦を妨害するため現場にいた」と主張した。 さらに「左翼の過激主義者集団が、大統領が米国民から選出されて託された任務である移民法の執行を不可能にするため、国内テロの手法まで動員し、継続的に活動してきた事実を明らかにしなければならない」と付け加えた。 死亡したグッドさんについては、「どうして若い母親が車を運転して現場に出向き、要員らに向かって車を突進させると決断できるのか」と述べ、「このような行動に至るには洗脳されていなければならず、彼女はある意味で左派イデオロギーの犠牲者だ」と語った。 記者団が「左翼ネットワークの背後」について質問すると、バンス副大統領は即答を避け、「我々が明らかにすべき点の一つだ」と述べた。その上で、「しかし、法執行官に対する暴力を扇動しようとする広範なネットワークが存在し、率直に言って一部のメディアもこれに加担している」と主張した。 捜査の進め方については、「司法省が捜査を行う予定で、国土安全保障省もすでに捜査に着手している」と説明しつつ、「だが今回の事件は単純だ。1人の女性が合法的な法執行を妨害し、車を執行官に向かって突進させるためアクセルを踏んだということだ」と断定した。 ◇「フロイド事件」の現場近く…「戒厳の口実を与えてはならない」 今回の事件が起きた場所は、全米で激しい抗議デモを引き起こした「ジョージ・フロイド死亡事件」が発生した地点から、約1マイル(1.6キロ)しか離れていない。 黒人男性のジョージ・フロイドさんは、トランプ政権1期目の2020年5月、ミネアポリスで偽札使用の疑いで逮捕される過程で死亡した。この事件をきっかけに、警察による過剰な力の行使や人種差別に抗議する「ブラック・ライブズ・マター」運動が全米に広がった。 一方、ミネソタ州のティム・ウォルズ知事は、今回の事件に強い憤りを示しつつも、抗議参加者に対して平和を維持するよう呼びかけた。 ウォルズ知事は、トランプ政権が地域の混乱を口実に反撃に出る可能性があるとの認識を示し、「彼らはショーを求めている。餌に食いつくな」と述べ、特に「彼らが連邦軍をここに投入し、反乱鎮圧法を発動して戒厳令を宣言することを許してはならない」と訴えた。