俳優死亡のひき逃げ 容疑者「かったるかった」 仲間の心痛続く

舞台を中心に活動し、テレビドラマやCMにも出演していた俳優の女性が2025年10月、交通事故で亡くなった。 芸能事務所「碗(わん)プロダクション」(東京都杉並区)に所属していた高橋智子さん(当時39歳)。劇の稽古(けいこ)から自転車で帰宅する途中、東京都練馬区の青梅街道で、後ろから来たワゴン車に追突された。車はそのまま現場から走り去った。 その日のうちに捕まった運転手は、警察に「居眠りしていた。(事故を届けるのが)かったるかった」と言ったという。 事故から3カ月。高橋さんが所属した事務所の代表、山口磨美さん(47)は「(死を)まだ受け止めきれていない」と語る。 警視庁によると、事故があったのは25年10月16日午前2時45分ごろ。高橋さんは片側3車線の左端の路肩寄りを走っているところを追突され、頭を強く打って搬送先の病院で亡くなった。 事故の翌週には、プロダクションが主催する年に1度の音楽劇の公演が控えていた。事故時に持っていた荷物には、その台本が入っていたという。 一方、そのまま走り去った車はキャバクラでの勤務を終えた女性4人を自宅に送り届ける途中だった。後部座席に乗っていた女性たちは、事故に気付き、運転手に「大丈夫ですか?」と聞いていたという。 だが結局、高橋さんは雨の中の路上に放置された。 ワゴン車を運転していた男性(39)は、自動車運転処罰法違反(過失致死)と道路交通法違反(ひき逃げ)容疑で逮捕され、11月に起訴された。 「智子は、長い出稽古に行っているだけなんじゃないかと思うことがある。いなくなったと受け入れるには時間がかかる」と山口さんは話している。【菅野蘭】

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