対米摩擦の中国・カナダが首脳会談 習氏、関係強化呼びかけ「多国間主義の実践を」

【北京=三塚聖平】中国の習近平国家主席は16日、訪中したカナダのカーニー首相と北京の人民大会堂で会談した。中国国営新華社通信によると、習氏は、両国関係について「健全で安定した発展は両国の共通利益に合致するだけでなく、世界の平和や安定、発展、繁栄にも有益だ」と強調。共通してトランプ米政権との摩擦を抱えるカナダ側に関係強化を呼びかけた。 習氏は「分裂した世界は人類が直面する共通課題に対応できない」と指摘。国際協調に否定的なトランプ政権を念頭に、カナダ側に「真の多国間主義の擁護と実践」を訴えた。 中国側の発表によると、カーニー氏は「多国間主義は世界の安全と安定の基盤だ」と発言。「中国とともに多国間協調を密接にし、多国間主義と国連の権威を守りたい」と述べた。 習氏は、台湾問題などを念頭に「互いの主権と領土の一体性を尊重しなければならない」と強調。カーニー氏は「カナダは一つの中国政策を実行する」との考えを表明した。経済・貿易やエネルギー、農業、金融、教育、気候変動などの分野で中国側と協力を進めることを期待した。 カナダ首相の訪中は約8年ぶり。トルドー前政権下の2018年にカナダ当局が中国通信機器大手、華為技術(ファーウェイ)の幹部を逮捕したことを機に両国関係は悪化していたが、昨年10月に訪問先の韓国で習氏とカーニー氏が会談し、関係の改善・発展を進めることで一致していた。

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