静岡県伊東市の田久保眞紀前市長(56)の学歴詐称疑惑をめぐる県警の捜査が風雲急を告げている。 県警は2月14日、地方自治法違反などの疑いで刑事告発された田久保氏の市内にある自宅を7時間にわたり家宅捜索した。押収物は段ボール5箱分。 かなり気合の入った家宅捜索といえよう。県警は押収した資料などを基に告発容疑の立件可否を判断する。 「県警としたら『ふざけやがって!』という気持ちでしょう。徹底的にやるはずです」 そう話すのは全国紙社会部記者だ。どういうことだろうか……。 県警の怒りに火をつけたのは、田久保氏側の徹底抗戦だった。 これまでの任意聴取に、犯罪の成立を否定した上で詳細を黙秘。疑惑のカギを握る「卒業証書」とされる文書は田久保氏の自宅ではなく、代理人を務める福島正洋弁護士の事務所の金庫の中に移していた。その上で刑事訴訟法が定める押収拒絶権を盾に書類の差し押さえは許されないという趣旨の文書を、12日に県警へ提出している。 押収拒絶権とは、弁護士が業務で預かっている「他人の秘密に関するもの」については、一定の場合差し押さえなどを拒むことができるというもの(刑事訴訟法105条)。これがある限り、県警が卒業証書を差し押さえるために弁護士事務所を捜索することは難しい。前出の全国紙記者が続ける。 「本来、卒業証書は田久保氏本人が自宅で保管するもの。それを押収拒絶権が発揮できる代理人の事務所に移していたのだから、捜査に協力する気がないと思われても仕方がない。態度を改めなければ、田久保氏の『逮捕』も可能性として浮上してくる」 “そもそも論”として、田久保氏が東洋大を除籍されていることはすでに確定している。大学側が認めているのだ。